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高血圧のお薬の中には、グレープフルーツジュースと一緒に飲むことで薬が効きすぎてしまうものがあります。
一方で、すべての降圧薬や柑橘類が問題になるわけではありません。
正しい知識を身につけ、安心してお薬を続けましょう。
なぜグレープフルーツジュースが問題なの?
グレープフルーツにはフラノクマリン類という成分が含まれています。
この成分は、小腸にあるCYP3A4という酵素の働きを弱めます。
通常、この酵素は飲み薬の一部を分解していますが、働きが抑えられると薬が分解されにくくなり、血液中の薬の濃度が高くなります。
その結果、降圧剤の効果が強くなると
・血圧が下がりすぎる
・めまい
・ふらつき
・動悸
などの副作用が起こりやすくなります。
フラノクマリンによる作用は、24~72時間程度続くことがあるため、「時間をずらして飲めば大丈夫」というわけでもありません。
特に注意が必要な降圧薬
影響を受けやすいのはカルシウム拮抗薬です。
代表的なお薬
・アムロジピン(アムロジン・ノルバスク)
・ニフェジピン(アダラート)
・シルニジピン(アテレック)
・ベニジピン(コニール)
・アゼルニジピン(カルブロック)
・マニジピン(カルスロット)
など
※影響の受けやすさは薬剤によって異なります。
一方で、
・ARB/ARNI
・ACE阻害薬
・利尿薬
・β遮断薬
などは一般的にグレープフルーツとの相互作用はほとんど問題になりません。
グレープフルーツ以外の柑橘類は?
ここが、みなさんさんが最も気になるポイントかと思います。
基本的に避けた方がよいもの
・グレープフルーツ
・スウィーティー
・メロゴールド
・ダイダイ(橙)
・セビリアオレンジ(ビターオレンジ)
これらにはフラノクマリン類が比較的多く含まれています。
基本的に問題ないもの
日本で普段よく食べられている柑橘類は多くのものが問題ありません。
・温州みかん。
・オレンジ(ネーブルなど一般的なスイートオレンジ)
・レモン
・ゆず
・かぼす
・すだち
・はっさく
・いよかん
・デコポン(不知火)
・清見オレンジ
・甘夏
などは、通常の摂取量であれば問題ないと考えられています。
※ただし、はっさくやデコポン、晩柑、文旦については少量のフラノクマリンを含むという報告もあり注意は必要。
ジュースなら少しだけでもダメ?
グレープフルーツジュースは少量でも影響する場合があります。
また、100%ジュースだけでなく、ミックスジュースにも含まれていることがあります。
原材料表示を確認する習慣をつけましょう。
よくある質問
Q. 朝に薬を飲んで、夜にグレープフルーツを食べても大丈夫?
おすすめできません。
CYP3A4を抑える作用は長時間続くため、時間を空けても十分ではありません。
Q. みかんジュースは飲んでも大丈夫?
大丈夫です。
一般的な温州みかんジュースは問題ありません。
まとめ
・グレープフルーツは一部の降圧薬と相互作用を起こします
・原因はフラノクマリン類によるCYP3A4阻害によるものです
・時間を空けても影響が残ることがあります
・温州みかんや一般的なオレンジ、レモンなどは通常問題ありません
・心配な場合は自己判断せず、医師や薬剤師へ相談してください
院長コメント
外来でも「みかんは食べてもいいですか?」「ジュースは大丈夫ですか?」という質問をよくいただきます。
実際に注意が必要なのは、一部の柑橘類と一部の降圧薬の組み合わせです。必要以上にすべての柑橘類を避ける必要はありません。
お薬を安全に続けるためにも、気になることがあればお気軽にご相談ください。



