こんにちは、心臓リハビリテーション室の赤阪です。
当院の心臓リハビリテーションではリハビリを実施されている患者様に対して、健康のための情報やトピックスをホワイトボードを利用してお伝えしています。
今回は心リハ通信20号を紹介したいと思います。
そろそろ寒さも本格化してきましたが皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
これからの時期は身体への負担が大きくなってくるため対策が必要です。
今回のテーマは感染対策です。
コロナも5類になり社会は落ち着いてきていますが、ウィルスが無くなった訳ではありません。またインフルエンザ感染者数もコロナ禍前のレベルまで戻るとされているため、感染対策は変わりなく行っていかなければなりません。
当院は循環器内科を主としているため、今回は心臓や血管と感染症の関わりについてお伝えしたいと思います。
心不全再入院の原因
まずこのグラフは心不全で再入院する原因の割合を上から順番に並べています。
1位は「塩分・水分制限の不徹底」であり、2位は意外にも感染症となっています。
そのため、何かしらの心臓病をお持ちの方は、これからの感染症が増える時期は特に注意が必要です。
感染症による心臓、血管への影響
まず発熱などで心拍数が上昇することで心臓への負担が大きくなります。
それから交感神経が活性化することで心臓、血管へのストレスが増加し、また血管自体の炎症も起こります。
さらに重症の感染症となると血栓(血の塊)ができやすくなります。
これらのことから心不全、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが上昇すると言われています。
そのため心臓病の人にとって感染症が大敵になります。
感染対策
感染しないようにするためには、感染リスクをできるだけ低下させることが必要です。
・しっかり栄養を摂る
・手洗い、うがい
・歯磨き
・飛沫感染リスクの高い場所でのマスクの着用
・インフルエンザ、肺炎球菌に対するワクチン接種の推奨
当たり前のことですが、上記のことを注意しておくと感染リスクが減ります。
インフルエンザワクチンを接種することで、高齢者の死亡リスクを1/5に減少し、入院リスクが1/3~1/2に減少するというデータもあるため接種しておく方が良いと言われています。
※ただしワクチン接種によって副反応が強く出る方は医師とご相談ください。
手洗い手順
ここまでしっかり手洗いをしています?
何も考えずに手洗いをすると、指の間、指の付け根、手首の洗い残しが多くなります。
ちょっとした意識で感染リスクが減るため、毎回は難しいと思いますが、時折しっかり洗ってみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は「感染対策」について紹介しました。これから年末年始で人が集まることが多くなり感染リスクが上がります。感染対策を行い穏やかな年末年始を過ごせるように参考にしていただければ幸いです。
これからも情報発信を行っていきますのでよろしくお願い致します。